え!?利益取れてないの?しっかり利益を取る洋菓子店の原価計算のしかた教えます(27/100)

2019年8月16日


洋菓子店・パティスリーをやっているんだけど、売っても売っても利益は取れないし、仕事は楽にならないし、儲からない。一生懸命やってるのになんでこんなに大変なの。何に問題があるのかわからん。誰か教えて。と悩みのあなた。

あなたのお店ではしっかりと原価計算されてますか?
お店をやっていく上で商品の原価計算は命綱とも言える部分だと思います。

原価計算を見直すことで、お店の収益構造が変化し、利益がでやすい、儲かりやすいお店の基本的な仕組みが出来上がります。

お店としてはしっかりと適正利益をとらなければなりません。そして、従業員に還元し、お客様には適宜サービスをしていく。そうしてお店は循環していくのです。

利益をしっかりと取る原価計算をできていないお店も多いと思いますので、正しい原価計算を元に販売価格を決定する方法をお教えします。

目次

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利益が取れる原価計算の方法とは

商品価格の内容

そんなこと言われなくてもわかる、と思っているかもしれませんが、一度整理して考えてみましょう。

  • 原材料費
  • 包装材料費
  • パティシエの人件費
  • 販売員の人件費
  • 光熱費
  • 家賃
  • 広告・販促費
  • 利益!これが一番大事。
  • その他諸々・・・

っていう感じですかね。

もっと細かく言えばいろいろありますが、大きなものだけ挙げてみました。

マメ知識として

洋菓子店や飲食店などでよく使う、F/L比率という経営指標があります。
FはFood 原材料費、LはLabour 労働、すなわち人件費のこと。
この二つを足して売上のいくらかという経営指標ですね。

一般的にはF/L比率が60%が損益分岐のポイントになる。ことが多いそうです。

(たぶん)本当は最終的な売上に対して使う指標ですが、原価計算の時点でもこれを考慮しておくといいでしょう。

原価計算のしかた

原価計算の基本!

原価計算の基本をここからお伝えします。
商品の正確によっても前後ばらつきが出てしまうことはあると思いますが、それは最終的な価格決定の段階でいくら利益をとりたいかでも変わってくることですので、その点はご了承ください。

ざっとこんな感じ。おしなべての数字です。

どんなに高くても製造原価は足して50%までに抑えましょうよ。ということです。

洋菓子店の商品は大きく分けて、生菓子・ケーキと焼菓子に分けられると思います。

それぞれの目指す原価の取り方は全く違いますので詳しく説明します。

生菓子・ケーキ類の原価計算

生菓子・ケーキ類は生クリームや生のフルーツなどを使うため、どうしても原材料費の比率材料原価率が高くなりがちです。
また、売れ残りロスのリスクもありますからそのロスリスクまで加味した原価計算・価格設定をします。
さらに、焼菓子と違って、機械化がしにくく、大量には作りづらく人手を使うので製造の人件費も高めになってしまいます。

原価計算の段階で、材料原価率は多くても35%に抑える必要があります。それ以上になってしまうとその商品からの利益は見込めません。

また、製造人件費も時間あたりそのケーキをいくつ作れるかを加味して積み上げます。

忘れがちなのはサービス箱やサイドフィルム、ケーキトレーなどの包装材料費。生菓子はロスもありますのでロス率に応じたロス分を上乗せしておくことです。

焼菓子類の原価計算

焼菓子のメリットはある程度大量生産がきいて、ロスが少ない、もしくは無いことにあります。
作る量が増えてくると、機械化も可能な場合もあるので、人件費を抑えることもできますし、基本的な材料の卵、バター、小麦粉、砂糖と多少の副材料でできてしまうところにあります。

味の面ではシンプルがゆえにそのお店の技術がよく出る部分でもありますね。

焼菓子の原価計算は、原材料原価はどんなに高くても20%に収めて、焼菓子全体を収益商品にすることです。
中には目玉商品として、原価率高めの価格設定で収益よりも集客のための商品にすることも考えます。

他の包装材料費、人件費を合わせても粗利で60%以上取れるような価格設定をすると良いと思います。

戦略的な価格設定

原価計算をした上で、原価率をどの程度にするか

多少原価率を高めにして、粗利益が取れなくてもたくさん売れるようにしてお客さんを集めるための商品にするのか、しっかり原価率を抑えて、粗利益をしっかりとる商品にするのか。

ここはしっかり考えて行ったほうがいい点です。

生ケーキ類で、明らかに原価が高い、栗やピスタチオ、生フルーツたくさんのケーキなどを使ったものを手頃な値段で出せば、お客さんはこぞって買っていただけるでしょう。
しかし、高めに設定すれば、モンブランなどの定番商品はきっちりと利益を取りつつ、食べた経験のあるお客さんがほとんどですから、しっかりと売れて利益の取れる商品にもなります。

商品価格はお店のブランド価値

に、直結します。

金額=その商品の表面的な価値
ですよね。

すなわち、お店としてのブランド価値にもつながります。

価格が安ければ安いほど、「安かろう悪かろうなんだろうな」ともなりますし、高ければ「高いなりにいいものなんだろうなあ」ともなります。

自分のお店をどんなお店にしていきたいのか、によっても価格設定に対する考え方は変わってきますので、お店のブランディングを考えて価格を設定していきましょう。

これからの洋菓子店の価格戦略は

正直言って薄利多売の時代は終焉を迎えています。

それよりもわりと高単価で客数が少なくても利益が取れるような方向に動いていきます。

なぜなら、今後の個人店は業種を問わずこの方向に動くかなと思いますが、

  • 人口現象時代に突入していること
  • つまり、商圏人口もじわじわと減っていくこと
  • それにつれて、客数も減る
  • 客数が減ればそのままの単価では売上も下がる
  • 売上維持には単価を上げるしか無い

といった構図になっていきます。

人口の多い都市部ではまだ問題無いと思いますが、郊外や地方ではその傾向はもうすでに顕著に現れてきています。

ですから、今後軒並み個人店は値上げ傾向になっていくと思われます。

まとめ

一言に原価計算といっても、商品によっても違いますし、お店のブランディングにも関わってくるということがご理解いただけたでしょうか。

何よりもお店を長く続けていくための利益をうむ仕組みを作る根幹にある作業ですので、これを怠っては利益経営をする上で必要不可欠な行程です。

また、消費税の増税に伴って原材料や包装資材の値上げも予想されますので今一度見直すと、全く利益が取れていなかったりする商品を見つけることができるかもしれませんよ!

参考:一緒に読むと理解が深まります

>>外部サイト 洋菓子店の原価計算について詳しく解説されてます。
ArtDesignCenter Patisserie情報誌

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